2013年03月28日

中小事業者の環境配慮経営

平成25年2月19日付の日刊工業新聞に掲載された
当会会員の 津田 文男 さんの原稿を
HP用に編集していただいたものをご紹介いたします。

「地球環境」をテーマとし、
〜CO2排出削減 商機に〜 といった内容のものとなっています。

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タイトル : 中小事業者の環境配慮経営
氏  名 : 津田 文男(環境カウンセラー 事業者部門)

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現代、世界人口の増加と発展途上国の成長は
地球規模で環境負荷を高めつつあり
地球温暖化は、象徴的問題となっている。

その原因として考えられる温室効果ガス(CO2等)の削減は急務であり、
“CO2排出量削減”は「CO2排出量取引の活用」等により
中小企業の企業価値を高める一つの要素になるものと考えられる。

技術士及び環境カウンセラーとしての活動経験から、
CO2削減は、新しいビジネスチャンスであると言える。

中小事業者が目指すべき環境配慮経営としては、
次の二点が考えられる。


(1)経営者は、経費節減に敏感であり、
その中でも省エネルギー(以下、「省エネ」)は、直接的に収益に響き、
かつ定量的に把握しやすいので環境配慮経営の取組み事例は多い。

例えば、食品製造会社における「省エネ」として貫流ボイラー、
3台についてA重油から都市ガス焚きに変更した事例がある。
具体的には、設備投資 2850万円と補助金750万円により、
年間約420万円のコスト低減を得て5年間で投資回収した。

従って、中小事業者は、環境配慮を重視した経営活動
(CO2排出量削減、廃棄物排出量削減等)を行うとともに、
明確な“コスト低減意識”を持った経営を実践することになる。


(2)環境配慮経営は、経営計画に基づき戦略的に行うことが重要である。
省エネ設備の更新や新設は、「投資対効果」(投資回収年数等)を
的確に把握し計画的に導入を図る必要がある。

省エネ関連の国や地方公共団体からの融資・補助金の活用
及びCO2排出量取引等に関わる大企業からの資金提供は、
中小事業者にとって望ましいことである。

例えば、酒造会社が高効率の空調設備及び貫流ボイラーに更新した事例では、
投資額2800万円と商社からの補助金760万円により、
年間約340万円のコスト低減を得て6年間で投資回収予定である。

主要なCO2排出量取引としては、「国内クレジット制度」がある。
この制度の特徴はCO2削減量を国が認証することにある。
認証した削減量は、国内クレジットとなり、省エネ法や温対法、
自主行動計画の計算に使用することが可能となる。
この制度活用は「排出削減事業者(中小企業等)」と
「共同実施者(大企業等)」の両方にメリットがある。

現在、技術士として、この制度を将来に向けて
更に普及するため取組んでいる。
これらのことを踏まえて、技術士として自己研鑽に励み、
豊富な経験を活用して
多くの中小事業者がCO2排出量削減等の環境対策を
積極的に効率よく経営に取り入れられるよう、
適切に指導・助言していく。

地球環境改善の観点からも着実に
社会貢献していけるよう取組んでいきたい。

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posted by ech28-3 at 14:31| 日記